品質工学が教える佛教のこころ

人生は苦なり

苦しみとは、自分の思い通りにならないことでした
それでも
自分でなんとかできることってあるんですね

仏教説話の「わらしべ長者」が好きなんですよ

わらしべ長者

まじめだけど運のない若者が
一所懸命に働いても運がないばかりに
生活が豊かにならないと
開運祈願に観音様にお詣りしたお話しです

お堂を出て一番最初に手にしたものを大切にせよ
とのお告げをいただき

その若者は素直にそうしたんです
お堂を出てすぐに転んで
やっぱり自分は運が悪いんだ
で、気づいてみると手に藁を握りしめていたんですね
ああ、やっぱり自分は運が悪いんだ
よりによって藁かよ!って

でも、観音様のお告げですから
その藁を大切にしたんですね

自分にできることってなにか

その藁を大切にするということなんですね

それからあとは多くの方がご存知の通り
お金持ちの娘さんと結ばれて豊かに幸せに暮らしたんでしたね

大事なことは
自分で思い通りにならないことを嘆くんではなく

自分でなんとかできることにフォーカスするってことなんですね
これって
まさに
品質工学なんですよ

お客さんがどんな場所で使うか
どんなふうに使うか

製品を設計する人はコントロールできないですよね

設計者ができることは
お客さんが
いつ、どこで、どんなふうに使っても
製品が同じように使えるように
一番よい設計条件の組合せを考えることなんですよ

大きさや形
材料や素材
回路やプログラム
設計者が自分の思い通りに選べる条件ってあるんですよ

ただ、どの組合せが一番いいのか

それを早く、確実に見つけるのが
品質工学という手法なんです

人生は苦なり

他人は思い通りにならない

でも自分のことならなんとかできる

設計者には、どうしようもないことに対して

設計者なら、なんとかできることの中に答えがある
品質工学は佛の道に通じてるんだと思うんです

だから品質工学の考え方で開発すると

うまくいっちゃうんだと

確信してるんです!

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